第1〜3次AIブームそれぞれの技術、具体的な取り組み、問題を抑えておきましょう。これらの歴史的経緯があって、現在の第3次AIブームがあるのですから。
1-2-1. 第1次AIブーム「推論・探索の時代」
1950年代後半〜1960年代、探索と推論 により問題を解く人工知能が台頭しました。但し、複雑に絡みあった現実の問題を解くには至らなかった。
用語:検索と推論
あるルールとゴールが決められた枠組みの中で、なるべく早くゴールにたどり着く選択肢を選び続けること。
用語:トイプロブレム
検索と推論で解ける問題はゲームの有利な手などトイプロブレム(おもちゃの問題)に限られることが第1次AIブームで明らかになり、ブームは終焉を迎えた。
用語:ヒューリスティックな知識
「経験的な」知識という意味。ボードゲームの手などを効率的に探索するための「経験的な」知識。
用語:ブルートフォース
「力任せ」の意味。
用語:探索木
迷路をコンピューターの理解できる表現に直したもの。最短で階を得られるがメモリ使用量が多い幅優先探索と、最短で階を得られるとは限らないがメモリ使用量をセーブできる深さ優先探索がある。
名称:STRIPS
プラニング(ロボットの行動計画)の技法。<前提条件><行動><結果>の3つの組み合わせで記述する。
名称:SHRDLU
「積み木の世界」のプラニングを実現するテリー・ウィノグラードによって開発されたシステム。
用語:Min-Max法
ゲーム戦略で、自分が指すときにスコアが最大化する手法。そのMin-Maz法の探索をできるだけ減らす手法はαβ法がある。
1-2-2. 第2次AIブーム「知識の時代」
1980年代には、エキスパートシステムにより問題を解く人工知能が台頭しました。しかし、専門家の知識の定式化は難しく、複雑な問題が解けるようにはならなかった。そして、第2次AIブームも終焉します。
用語:エキスパートシステム
知識ベースと推論エンジンからなります。(私が作っている製品っぽいな、、、そうか、発想が古かったのか、、、と、自戒を込めて。)
知識ベース
「もし・・・ならば」という規則による知識の集まり
推論エンジン
知識ベースを用いて推論を行うプログラムのこと。
用語:オントロジー
知識を体系化する方法論。is-aとpart-ofという二つの関係性を覚えておきましょう。
名称:Cyc(サイク)プロジェクト
全ての一般常識をコンピューターに取り込もうというプロジェクト。これは、ヘビーウェイトオントロジー(哲学的な考察が必要)の一つです。
用語:ヘビーウェイトオントロジー と ライトウェイトオントロジー
Cycプロジェクトのように哲学的な考察が必要なのがヘビーウェイトオントロジーです。
正確でなかったとしても、コンピューターで概念間の関係性を見つけようという取り組みがライトウェイトオントロジーとなります。ウェブマイニングや、データマイニングなどですね。
名称:東ロボくん
読解力に難があり、なんらかのブレイクスルーが必要ということで、2016年に開発が凍結した。
1-2-3. 第3次AIブーム「機械学習と特徴表現学習の時代」
さて、2000年代以降の第3次AIブームです。発端はILSVRCという画像認識の精度を競うコンペディションでした。2012年のISLVRC2012にて、ジェフリー・ヒントン率いるトロント大学のSuperVisionチームがディープラーニングを用いて圧倒的な成績で優勝しました。これをきっかけとして、ディープラーニングが一気に脚光を浴びることとなり、現在の第3次AIブームにつながります。
人名:ジェフリー・ヒントン
ディープラーニングを用いてILSVRCで2012年に優勝。
名称:ILSVRC
ImageNet Large Scale Vosual Rocognition Comoetition
名称:AlexNet
ILSVRC2012でジェフリー・ヒントンが用いた8層のディープニューラルネットワークで、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)の一種。
用語:特徴表現学習
機械学習自身に特徴量を発見させるアプローチのこと。
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