試験対策としても、一般的な会話知識としても、押さえておく価値の高い内容ですね。いくつか書きます。
1-3-1. チューリングテスト
ある機械が人工知能かどうかを判定するためのテスト。人間の審査員に、相手がAIか否かを当ててもらうもの。
人名:アラン・チューリング
1950年の論文でチューリングテストを発表した。
名称:ELIZA(イライザ)
1966年に発表された自然言語処理プログラム。精神科セラピストの役割を演じリルプログラムで、かなりの判定者を惑わせたらしい。チューリングテストをめぐる大きなターニングポイント。
名称:PARRY(パリー)
イライザの後に開発され、これも多くの判定者を誤らせた。
名称:RFC439
イライザとパリーが会話した最初の記録はRFC439として残されている。
1-3–2. フレーム問題
どうやったって、AIは定められたフレーム内の問題しか取り扱えない。
用語:強いAIと弱いAI
フレーム問題に捉われず人間のようにあらゆる問題に適切に対処できるAIを強いAI、フレーム問題に縛られたままのAIを弱いAIと呼びます。
人名:ダニエル・デネット
「今しようとしていることに関係あることがらだけを選び出すことが、実は非常に難しい」
用語:中国語の部屋
ジョン・サールが「強いAIは不可能だ」と証明するために用いた例え話。
1-3-3. シンギュラリティ
「人工知能が人間を超えて文明の主役に取って代わる」時点のこと。シンギュラリティ(技術的特異点)と呼ばれています。
人名:レイ・カーワルツ
「シンギュラリティは2045年に到達する」
人名:ヒューゴ・デ・ガリス
「シンギュラリティは21世紀後半に来る」
「そのとき、人工知能は人間の知能の1兆の1兆倍になる」
レイ・カーワルツの二番煎じっぽく、かつ数字の表現が厨二っぽく、ちょっとカッコ悪い。
人名:イーロン・マスク
シンギュラリティ到来に危機感を持ち、非営利の研究組織OpenAIを設立。テスラやスペースXの人ですね。
人名:オレン・エツィオー二
「100万年後にシンギュラリティが来るかもしれないけど、そんな終末思想は馬鹿げてる」と、見下し気味。
人名:スティーブン・ホーキング
「AIの完成は人類の終焉を意味するかもしれない」
さて、最後に補足ですが有名なレイ・カーワルツさんは、AIが人間を超える程度だったら2029に訪れるといっているようです。でもそれはシンギュラリティじゃないですね。AI自身がAIを作り出すところをシンギュラリティ、すなわち特異点と捉え、それが2045年だといっているようですね。(下図)
1-3-4. シンボルグラウンディング問題(記号設置問題)
シンボルグラウンディング問題とは 、認知科学者のスティ ーブン ・ハルナッドにより議論されたもので 、記号 (シンボル )とその対象がいかにして結び付くかという問題です 。フレ ーム問題と同様 、人工知能の難問とされています 。人間の場合は 、 「シマ ( S t r i p e ) 」の意味も 「ウマ ( H o r s e ) 」の意味もよく分かっているので 、本物のシマウマ ( Z e b r a )を初めて見たとしても 、 「あれが話に聞いていたシマウマかもしれない 」とすぐに認識できます 。
ところが 、コンピュ ータは 「記号 (文字 ) 」の意味が分かっていないので 、記号が意味するものと結び付けることができません 。
1-3-5. 身体性
知能が成立するためには身体が不可欠であるという考え方。「外界と相互作用できる身体がないと 、概念はとらえきれない 」と考える。
1-3-6. AI効果
人工知能の原理が分かってしまうと、「それはAIではない」と思われてしまう人間心理。
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